なるみ

食中毒を起こす細菌の動き

我々の腸内には多くの菌が存在しているというのはよく知られています。

また、食中毒や食あたりの多くは細菌が原因ということもみなさんご存知でしょう。

腸に存在するのも食中毒を引き起こすのもいずれも細菌なのに、どうして食中毒が引き起こされるのでしょうか。

これは、腸に存在する細菌と食中毒を起こす細菌が異なるからです。

よく悪玉菌とか善玉菌という言葉を耳にしますが、腸に滞在しているのはこれらの「常在菌」という細菌です。

そして食中毒を起こす細菌は、外部から身体の中に侵入してくるのです。

胃酸の働きが重要

我々は、口から食べ物を摂って咀嚼したのち食道から胃へと送って消化します。

胃では送られてきた食べ物を消化するのですが、それを助けるのが胃酸です。

胃酸は消化活動を促進するのですが、その酸性度は塩酸に匹敵するほどなので、口から入り込んできた細菌はほとんどここで死滅してしまいます。

細菌が原因の食中毒や食あたりは、胃酸で死に切らなかった細菌が腸に到達してしまったことから引き起こされるのです。

身体の調子が悪かったり弱っている時、薬を飲んでいる時、暴飲暴食をした時などには胃酸が減ったり薄まったりすることがあります。

そんな時に細菌の着いた食べ物を口にしたなら、細菌を胃酸でやっつけることができにくくなって食中毒を引き起こしてしまうのです。

また、黄色ブドウ球菌といった毒性の強い菌は、胃酸で死滅させることができずにそのまま腸へと送り込まれていくのです。

同じ食べ物を食べても食中毒症状の出ない人と出る人がいますし、同一人物でも症状の出る時と出ないときがあります。

これは体質や体調、免疫力の強弱、胃液の出方などさまざまな要素によって身体の反応が異なることが原因なのです。